幼稚園バスの運行位置情報を正確に保護者に提供、NTTドコモが実証実験を開始

NTTドコモ(ドコモ)とドコモのシンガポール現地法人であるNTT DOCOMO ASIA(以下、ドコモアジア)は、位置管理サービス「Location Net」を活用し、シンガポールにある幼稚園のスクールバスにおいてバスロケーションサービスの実証実験を開始した。Location Netは、顧客の課題解決を図るドコモの取り組み「トップガンプロジェクト」の1つ。

実証実験では、園児が利用するスクールバスにロケーションネットレシーバーを搭載し、Location Netサービスを活用することで、バスの運行位置を保護者や幼稚園の管理者に提供する。保護者や幼稚園の管理者は、専用サイトにアクセスし、IDとパスワードを入力してログインすることで、スマートフォンからバスの位置やバス運行軌跡などを確認できる。

シンガポールでは幼稚園への登園、降園において、スクールバスが主な移動手段となっているが、突然の大雨による渋滞や工事による迂回などにより、スクールバスが遅延することがたびたびある。また、園児が乗車するバスは複数の幼稚園の園児の送迎業務や介護施設の高齢者の送迎業務などをかけ持つことが多く、こうした他業務の影響による遅延も発生しており、バスの停留所で園児を待つ保護者の負担になっている。さらに、保護者からのバスの到着に関する問い合わせ業務に対応する幼稚園側の負担にもなっている。

実証実験は、シンガポール日本人幼稚園、このはな幼稚園の2園で行い、保護者および幼稚園管理者の利便性向上、負担軽減効果、位置測定精度の検証などを実施する。ドコモが実証実験の企画、Location Netサービスの提供、ドコモアジアが実証実験の設営、保守、運営、各幼稚園との調整を行う。

Location Netは専用タグを人やモノに装着することで、人物の見守りや、業務機器の位置把握ができるドコモのサービス。特徴としては業界・ソリューションごとにあらかじめパッケージが組成してあり設置方法も簡単なのでスピーディーなサービス提供が可能になる。