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レガシーシステムの足枷、帳票をオープン環境に移行してDXを加速
「2025年の崖」。レガシーシステムからの脱却とデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現ができなければ、同年以降に日本の産業界の経済損失が12兆円/年になるだろうという。
経産省は「DXレポート」で上記課題を指摘している。実際、基幹システムとして長期運用されてきたメインフレームが老朽・複雑・ブラックボックス化し、その維持管理等に多額の予算と人材を割いている企業がまだ多くあり、情報システムのモダナイゼーション、DXを推進できる柔軟性の高いシステムが求められている。が、移行後のシステムでもこれまでと同様の運用、業務に支障のない形で帳票印刷できるのかといった懸念も多く聞かれるという。
TISとユニリタは3月1日、メインフレームからオープン環境への移行支援にあたり帳票領域での取り組みで協業することを発表した。TISは、「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」にて事前アセスメントやテスト、実際のリライト、移行後の保守運用などを担い、オープン環境への移行後に、リファクタリング等によってシステムを最適・最新化し、ITを最大限活用できる柔軟なアプリケーションにして新たな価値の創出を支援する。
一方、ユニリタは、メインフレームで使用しているオーバーレイをオープン環境でも利用可能にする「オーバーレイ変換サービス」と帳票管理製品「BSP-RM」 「DURL」を組み合わせることにより帳票領域を移行し、オープン環境でも同様の帳票管理・運用を支援する。そして両社は、今回の協業で、帳票などを含むメインフレームの基幹システムに蓄積された企業固有のノウハウを短期間かつ確実にオープン環境へ移行する支援をする。
DX実現に向けた第一歩、メインフレームからの脱却を支援する。両社の移行支援を受けることで、上記懸念を払拭できる。ユーザー企業は事業継続性を保ち、DXの推進基盤を実現可能だという。