成田国際空港、来年春から搭乗口まで"顔パス"で行ける

海外へ飛び立つ日本人が必ず通り、'20年に4,000万人になるだろう訪日客の多くが観光などを終えて利用する。国際空港は、職員にとっても利用者にとっても、絶対に安全でかつ搭乗までの流れが円滑であって欲しい場所である。

そこで成田空港は、来春から新しい搭乗手続き「OneID」(参考資料PDF)の運用をスタートする。この新しい旅のスタイルは世界でも取り組みがはじまったばかりであり、国内では成田空港が先駆けて導入するという――今回のしくみに、顔認証AIエンジン「NeoFace」を搭載したシステムが採用されることを2月28日、NECが発表した。

「OneID」により、成田空港の利用客は、チェックインなどの最初の手続き時に顔写真を登録すると、その後の手続き(手荷物預け、保安検査、搭乗ゲート)において、搭乗券やパスポートを提示することなく、"顔パス"で通過できるようになる。保安検査場では、従来搭乗券確認を行っていた入口をウォークスルーで通過して保安検査に進むことができ、搭乗ゲートでもウォークスルーで通過できるようになる。

搭乗までの煩わしい手続きが軽減され、スムーズに搭乗できるとともに、手続きにおける待ち時間の短縮が期待される。成田空港の新しい手続きでは、NECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術であり世界No.1の認証精度を有する「NeoFace」搭載システムにより、各手続きでの本人確認精度が向上し、テロ等の対策に一層万全を期すことができる。さらに手続きの自動化により、職員の省力化、業務プロセスの省人化も図れるという。

NECは「2020中期経営計画」にてセーフティ事業をグローバルでの成長エンジンに位置づけている。そしてこの度の採用は、「NEC Safer Cities」実現に向けたソリューションやサービスの開発を加速・強化するものであり、今後も安全・安心な街づくりに貢献していくという。