拡張現実アプリ開発ツール、技術サポートとともに拡販

スマホのゲームアプリによって一気に認知された感がある。拡張現実(AR)はいま、仮想現実(VR)とともに産業、医療、教育の場でも活用され始めていて、多種多様なアプリケーションの開発が急がれている。

文化および経済成長を支える産業であるとして、コンテンツの制作・流通促進のための諸施策を推進している。総務省の公開資料(PDF)によれば、AR/VR表示機器の世界市場規模は'16年に前年比で十数倍、'20年には1兆3千億円超になるだろうという。サイバネットは、豪Wikitude社製ARアプリ開発ツール「Wikitude SDK」の販売および技術サポートを4月より開始する。同社に販売権を移管するグレープシティ社は3月末日に同製品の取り扱いを終了する。

Wikitude SDKは、風景に直接3Dモデル等のCGデータを配置表示できる「マーカーレス型」、特定の画像にかざしてコンテンツを表示させる「画像認識型」、GPSと連動させてコンテンツを表示させる防災情報アプリ、観光情報アプリ、ゲームアプリなどに適した「ロケーションベース型」、特定の3次元形状にかざしてコンテンツを表示させて、GPSより正確に屋内移動ゲームや工場内の設備点検などに利用できる「形状・シーン認識型」といった多彩なARを開発可能とする。

iOS、Android、Windows、各種スマートグラスにも対応していて、ARコンテンツ管理ツール「Wikitude Studio」を利用する事により、直感的なGUIでARコンテンツを簡単に制作し、オリジナルのアプリに組み込んで利用――。「クラウド認識機能」により、1000枚を超える画像を認識させたいARアプリを作成する場合や、開発したARアプリを変更することなくターゲットとなる画像を変更したい場合にも活用できるという。

サイバネットは上記開発ツールを用いたARアプリの受託開発にも注力していく構えだ。