情報通信
世界初!5Gレディな完全仮想化クラウドネイティブ網を構築
現行LTEの100倍速いといわれている、次世代移動通信規格(5G)の実用化が目前である。日本では、既存の大手携帯キャリア(通信事業者)らがその技術およびサービスの研究開発で鎬を削っているうえに、今年もう1社、新たなモバイル通信サービスが加わる。
消費者や企業・団体ユーザーにとっては選択肢が増え、もしかしたら利用料金の抑制につながるかもしれない。10月の移動体通信事業者(モバイルネットワークオペレーター)デビューに向けて、大規模かつ安定した通信網を構築するための検証と改善を進めているという。楽天モバイルネットワークは今月12日、世界初となるエンドツーエンドの完全仮想化クラウドネイティブネットワークにおけるデータ通信の実証実験に成功と発表した。
東京都の二子玉川周辺で2月3日から稼働したデータネットワークにて、メッセージングアプリ「Rakuten Viber」のビデオおよび音声コール、スピードテストなどを通じて安定オペレーションを実証した。今後は対象地域やテスト参加者数など規模も拡大しながら、音声ネットワーク通信テストも順次開始するという。同社は革新的なアーキテクチャを採用し、無線アクセスネットワーク(RAN)からコアネットワークまでを完全に仮想化――。
ネットワークとサービスオペレーション双方に自動化したしくみを構築していて、次世代を見据えた「5Gレディ」な構造を適用している。モバイルネットワークのサービス開始時には4G LTEとWiFiでのアクセスが可能となる。NFVアーキテクチャにより、高速モバイルサービス、固定ワイヤレスアクセス、NB-IoTサービス、リッチメディア、AR/VRといった低遅延サービスなど、様々なサービスを提供する。
と同時に、革新的なモバイルエッジコンピューティング(MEC)アーキテクチャを活用し、最高のユーザーエクスペリエンスを実現するという。