鹿児島県姶良市、LINEを活用したチャットボットによる市民向けサービスの実証実験

鹿児島県姶良市と富士通エフサスは、市民の利便性向上を図るための取り組みとして、定型的な問い合わせに対話方式で自動応答するチャットボットの実証実験を開始した。

姶良市では、市の行政手続きに関する問い合わせの内容は幅広く、専門的な知識を有する職員でなければ、個別に対応できないものがあった。その一方で、専門性を要しない定型的なものもあったという。

これらの問い合わせに関し、市職員が窓口応対や電話応対を行ってきたが、開庁時間に限られていることなどから、市民の方により満足してもらうために、市のホームページに掲載されている「よくある質問」をはじめとした既にあるデータの活用による新たな価値の創造や行政事務の効率化を推進する仕組みや取り組みが課題となっていた。

実証実験は、チャットボットに富士通エフサスが提供しているコールセンターサービスのノウハウを実装することで、多様化する窓口業務やオフピーク時による問合わせ業務の効率化を図る。具体的には、市民の方が所有するスマートフォンのLINEアプリを使い、時間や場所を問わずに市民サービスに必要な情報を提供することで、市民の方の利便性向上を図るとともに、行政諸業務の効率化を図ってそれを評価・検証する。

チャットボットとは、チャット(会話)とボット(ロボット)を組み合わせた言葉。ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)などのチャット機能を利用した質問に対して自動応答する対話型のプログラムである。

富士通エフサスでは、実証実験の結果を踏まえ、チャットボットを活用した自動応答に求められる市民のニーズを深掘りするとともに、窓口業務におけるサービス提供範囲を拡大することで、人口減少における社会課題解決に貢献するワンストップサービスの実現に向けたソリューションを企画していきたい考え。