最大で約20秒程度の地震検知時間を短縮、JR東日本

東日本旅客鉄道(JR東日本)は「日本海溝海底地震津波観測網(以下、S-net)」の一部の海底地震計情報を2017年から新幹線早期地震検知システムに導入し運用している。今回、他の S-net 海底地震計情報についても新幹線早期地震検知システムに追加導入し、新幹線早期地震検知体制の強化を図ったことを発表した。


S-netは、東日本太平洋沖で発生した地震を早期に検知し列車の安全性を確保するため、防災科学技術研究所が整備を行っている。

S-netの海底地震計情報については、同社への配信に関するシステム整備が完了した房総沖観測網(S1)の海底地震計情報について、2017年11月1日より新幹線早期地震検知システムに導入し運用してきた。

今回、茨城・福島沖(S2)以北の各海底地震計情報についても配信準備が完了したことから、新幹線早期地震検知システムに追加導入する。これにより、新幹線早期地震検知システムで活用する海底地震計観測網の計測範囲は同社エリアの太平洋沖ほぼ全領域へと拡大される。

海底地震計情報を用いた地震検知により、必要な区間の列車を緊急停止が可能。従来の地震検知体制と比較して最大で約20秒程度の検知時間短縮できるとJR東日本は説明する。