P4実験車は、LSの新しいシャシーとステアリングの制御技術を活用することで、よりアジャイルでレスポンスが良くスムーズな自動運転を実現する。二つのカメラを追加し、両サイドの認識性能を高めているほか、自動運転車用に設計された二つの画像センサーを前方と後方に追加している。
レーダーシステムは車両周辺の近距離の視野を向上させるべく最適化。また、8つのスキャニングヘッドを持つLIDARシステムは前モデルである「Platform 3.0」で使用しているものを踏襲しているが、新型LSのデザインに合わせた形状となっている。
P4実験車は、前世代のPlatform 3.0から性能を向上させている。より高い計算能力を持ち、より高い機械学習能力と、早い学習能力を兼ね備えているという。全てのコンピューターはハイブリッド車の二次電池を使用し、12Vのバッテリーはバックアップとしてのみ機能する。
トランク内にあるコンピューターボックスは、自動運転システムの頭脳として機能するもの。このボックスはリアシート背後の枠に平行に取り付けられており、中身にアクセスする場合には開くようになっている。これにより、トランクスペースを全て本来の荷物用に使うことができる。
P4実験車は、TMNA R&Dの試作車開発センターにおいて、この春から製作が開始される予定。
TRIで自動運転技術を担当するシニアバイスプレジデントのライアン・ユースティス氏は「私たちのショーファーの開発は完全な自動化、すなわち全ての、もしくは限られた運転環境においてドライバー不在での自動運転に重点を置いています。一方でガーディアンは人間の能力を置き換えるのではなく、増大させるものです。この新しいP4実験車をこの春からテストに導入していくことで、ショーファー、ガーディアン双方の開発を更に加速させることになるでしょう」とコメントしている。