利用者個人がコントロールするパーソナルデータ管理プラットフォーム、セゾン情報が提供開始

セゾン情報システムズは、利用者個人がコントロール可能なパーソナルデータ管理プラットフォーム「BCPDS(ブロックチェーンパーソナルデータストア)」を開発した。データの提供者・活用者を安心、安全につなぐソリューションとして活用できる。


デジタル化の大幅な進展に伴うデータの利活用ニーズは、これまで保護することを中心に考えられてきたパーソナルデータにも及んでいる。データを利活用した新ビジネスとイノベーションの創出を目指し、官民データ活用推進基本法、改正個人情報保護法などの法整備が進められる。

その一方で「EU 一般データ保護規則(GDPR)」に代表される、デジタル時代の個人の権利強化も進展している。パーソナルデータの流通・利活用には、個人の権利保護とデータ流通における柔軟性の両立を実現するデータポータビリティ基盤が必要不可欠とされてきた。

今回開発したBCPDSは、パーソナルデータを流通させるために必要な「蓄積する」「提供する」「合意する」の基本的な機能に着目。ブロックチェーン技術の特性である「客観性」「証跡」「署名」を組み合わせることで、スマートフォンのストレージ内、クラウドストレージ内、企業内など、データの保管場所を問わず利用者個人の意思で情報をコントロールすることを可能にした。

事業者は、パーソナルデータの利活用を進める上で直面する多大な課題を解決し、利用者個人においては、本人コントロールのもとで個人情報の提供、削除、開示請求などを柔軟に実行することが可能になる。

BCPDSの応用で、本人(もしくは代理人)を媒介することで、今まで実現できなかった第三者間でのデータ共有の可能性が広がり、本人ないし社会にとって価値を還元することが可能となるという。

その活用例としては、電子カルテや健診データなどの医療データ共有による最適な医療行為の選定、購買履歴などの顧客行動履歴データ共有による商品陳列の改善、学業における試験結果と部活動などの定性的な情報や印象を含めた成績データ共有による総合的な入学試験の判定などが挙げられる。