無人航空機の安全運用を実現する、衝突回避システムの性能を確認

内閣府が旗を振る「超スマート社会(Society5.0)」の実現においてもその構成要素の一つに数えられる。小型無人機(ドローン)は今、空撮の世界から飛び出し、様々な分野での活用が検討されている。


市販ドローンよりも一回り大きく、より大きな機材等を搭載可能な中型無人機は、既に農業分野で利用が広がり、災害時の物資運搬や遭難者捜索、物流インフラなどへの展開が大いに期待され、運用数が増加している。が過去にはラジコン飛行機とドクターヘリがニアミスするなどしていて(事案例:国交省航空局PDF)、無人機と有人機または無人機同士の衝突回避技術は、安全利用における喫緊の課題になっている。

同技術は、無人航空機の実用時、「目視外飛行」と「第三者上空飛行」の実現に欠かせないものだという。NEDO、SUBARU、日本無線、日本アビオニクス、三菱電機、自律制御システム研究所は、福島県と南相馬市の協力のもと、12月10日~14日に「福島ロボットテストフィールド」で、中型無人航空機に載せた衝突回避システムの探知性能試験を世界で初めて実施した。

NEDOと福島県が昨年締結したロボット・ドローンの実証に関する協定下、今回の試験では、あらかじめ設計した経路に従って、中型無人機が有人ヘリコプター(空中静止)を避けて飛行する模擬的な衝突回避を行った。無人機には各種センサや準天頂衛星システム対応受信機等を搭載し、飛行中に適切に対象物(有人ヘリ)を探知できるかなど、衝突回避システムの動作が確認できたという。

物流、インフラ点検、災害対応などで活躍する、無人航空機を安全に社会実装するためのプロジェクトを進めているNEDOは、3次元上で10cm程度の測位精度や衝突回避後の高精度復帰性能などが認められた今回の成果を踏まえ、来年度には対面飛行する有人ヘリとの間で、自律的に衝突を回避する無人航空機の飛行試験を行う予定とのことだ。