「ローカルMaaS」実現を目指し、車内コミュニケーションやデータ利活用などの実証実験、神戸市

日本総合研究所は、主催する「まちなか自動移動サービス事業構想コンソーシアム」(以下、まちなかコンソーシアム)において、自動運転技術を活用した近隣移動をサポートするサービス(以下、まちなか自動移動サービス)の実証実験を2019年2月1日まで、神戸市北区の住宅地で実施する。


このサービス実証は、まちなか自動移動サービスを将来的に実現させることを目的として行うもの。具体的には、住宅地内を低速で走行する乗合の移動サービスをはじめ、近隣店舗の広告や防災など地域情報の配信サービス、さらに移動サービスに付随して得られるデータの利活用などについて実証を行う。

この本サービス実証によって、まちなか自動移動サービスの受容性を検証すると共に、需要見込みとコスト試算等、事業化に必要な情報を収集・分析する。これらの成果をもとに、2020年の実装を目指し、「ローカルMaaS(Mobility as a Service)」のモデルとなる、持続可能な自動運転移動サービスの事業仮説を構想する計画だ。

具体的には、4つの定ルートを設定し、それぞれのルート上に乗降ポイントを設ける。利用者は、Webサイトや電話、AIスピーカーを通じて利用区間のリクエストを行う。リクエストを受けた配車システムが車両に走行ルートの指示を行い、乗降ポイントまで配車する。

4つの定ルートはいずれも、スーパーマーケットや郵便局、自治会館が集積する筑紫が丘の中心地を起点とし、65歳以上比率に差がある各地区内を巡回するよう設定されている。年齢構成や地形など、それぞれ特徴が異なる地区における利用の状況を比較検討することで、今後のサービス設計に役立てる狙い。

また、大型ミニバンのほか、軽のワゴン車を改造した車両も併せて導入。大型ミニバンと軽のワゴン車との比較評価をすることで、住宅地内の走行に適切で、高齢者にとっても快適な車両のあり方を検討する。さらに車両を介した情報伝達の方法として、車内で広告や販促支援を提供するサービスを実証する。

その他、社内に設置するタブレットでハザードマップや避難所マップなど、神戸市が保有する防災情報や自治活動等の地域情報を表示する実証を行い、伝達効果を検証。会話ロボットを車両に搭載し、利用者へ語りかけることで、車内の雰囲気がどのように変わるかを実証する。加えて、まちなか自動移動サービスと公共交通とのシームレスなネットワークの構築を目的に、実証車両の位置情報、乗降人数・乗降場所などの情報を公共交通であるバスとデータ連携させることを実証するという。