富士登山の遭難者救助を目的とした、ドローン山岳救助支援システムの実証実験

KDDIは、富士登山の遭難者救助を目的とし、「4G LTE」のモバイル通信ネットワークを活用した自律飛行する山岳用ドローンと、位置情報通知・監視サービス、高精細気象予測システムを活用した「ドローン山岳救助支援システム」の実証実験に成功したと発表。2019年の富士山開山期間での実運用に向けて取り組んでいる。


実証実験は静岡県御殿場市、ヤマップ、ウェザーニューズの協力のもと実施された。KDDIは2018年10月25日に富士山5合目において、以下の手順で実施。
(1)位置情報通知デバイスを持った登山者役が遭難
(2)登山者のご家族が登山者の位置情報を確認し遭難を把握、ドローンによる捜索を依頼
(3)高精細気象予測システムを元にドローンの飛行判断、飛行経路を設定
(4)自律飛行する山岳用ドローンが急行
(5)遭難者発見、状況確認

登山中の遭難者救助において、遭難位置や現場状況の把握が困難なことによる救助に要する時間の長期化や、天候不良による救助不可などの課題がある。遭難者の居場所の特定から、遭難場所の状況確認を行うことで、救助のスピード向上と効率化を図ることが狙い。

さらに、御殿場市とKDDIは、5GやIoTを活用した地域活性化を目的とした、包括連携協定を締結。5G時代を見据え、包括連携協定を通じてドローン・IoTなどの先端技術やノウハウを活用し、安心・安全な富士登山の実現やサービスの共創を推進していくという。