昨今、さまざまなモノのスマート化・自動化が進展している。たとえば電力の需要と供給を賢く調節したり、建物をオートメーション化してエネルギー利用効率を上げたり――。ロボットなど自律型の産業設備のほかにも、電動化の進むクルマが自動運転の域に達する日は目前である。
今月2日、日本TIは、35%小型のパッケージで、業界最高のバス故障保護、最高の同相モード過渡耐性(CMTI)と最小の電磁輻射特性を提供する、新しい絶縁コントローラ・エリア・ネットワーク(CAN)フレキシブル・データレート(FD)トランシーバ製品「ISO1042」と「ISO1042-Q1」を発表した。
これら2種の新製品は、競合製品よりも高い動作電圧と、クラシックCAN標準規格よりもはるかに高い通信速度によって、スマートグリッド・インフラ、モータ・ドライブやビルディング・オートメーション等の産業用アプリ、ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)などで、低電圧回路の保護の向上や通信スループットの向上に役立つという。
「業界最高の動作電圧」(1,000Vrms。耐電圧5,000Vrms)は、より長い製品寿命を実現し、システムの信頼性を向上。±70Vの高いバス故障保護で20%高いDC短絡マージンを提供し、高電圧への短絡事象に対して12V、24Vや48Vのバッテリや電源を使うシステム「デバイスを保護」。そして、「業界最高の電磁耐性」と、「業界最小の電磁適合性(EMC)輻射特性」を提供する。
各デバイスの基本絶縁型と強化絶縁型オプションは、10.3mm×7.5mmの16ピンSOIC(DW)パッケージ、または5.8mm×7.5mmの8ピンSOIC(DWV)パッケージで供給され、迅速かつ容易な評価に役立つモジュール「ISO1042DWEVM」「ISO1042DWVEVM」も用意されている。新製品は独ミュンヘン国際見本市にて披露される。