近年、AI(人工知能)/機械学習の中でも特に「ディープラーニング」に大きな注目が集まっている。しかし、ディープラーニングを活用したAIモデルの業務導入には、学習データの作成・準備が必要となる。また、実際にAIモデルを活用するには認識・制御機器に組み込むことが求められる。
それらには高度な専門知識と多くの工数が必要であり、実証実験から業務導入に向けた大きなハードルとなってきた。さらに、AIを学習させるためのデータ準備では、データに対してタグ付けをするアノテーション(注釈)作業に多くの時間を要し、多くの人手を雇っても作業・品質の管理にコストが掛かっていた。
これらの課題を背景に、ビジネス課題の分析、システム開発および業務運用が経験豊富なデータサイエンティスト集団を有するNTTデータが、組込みディープラーニングモデル技術開発を強みとするLeapMind、AI領域のBPOを強みとするNTTデータ・スマートソーシングと連携することで、コンサルティングサービスを開始することにした。
3社の連携により、学習データ作成から組込みディープラーニング開発および運用までを支援する。例えば、製造業で画像解析による製品の不適合検知や、インフラ業界で設備の予防保全を検討している企業に対し、製品・設備からのデータ取得、学習データ作成、異常検知モデル構築と組込み機器への実装、および現場へのモデル導入・運用までを一括で支援する。
具体的には、LeapMindの提供するディープラーニング関連ソリューション「DeLTA-Mark」「DeLTA-Lite」を活用。学習データ作成では、AI領域のBPOを強みとするNTTデータ・スマートソーシングと連携してサービスを提供する。
今回の連携により、「大量・高品質な学習データ作成の効率化」「組込みディープラーニングモデルの導入効果を素早く検証」「現場へのモデル導入コスト・ハードルの低減」などが図れるという。
NTTデータは、2020年までにAIおよびIoT領域における売り上げを500億円規模に拡大することを目指す。