消費財サプライチェーン向け情報共有システム始動へ

海外との比較で「生産性が低い」といわれがちな日本。わが国の小売業界では今、商品に電子タグ(RFID)を貼り付けて個品管理し、棚卸し業務の効率化やレジ作業の省力化を図る動きが広がりつつある。


一方サプライチェーン全体では、古い商習慣・ルールが残っていることや、IoTやAIなど先進技術の導入遅れにより、返品・食品ロスなどの課題を抱えている。人手不足が深刻化するなかこのままでは、社会基盤としての流通システムの維持が困難となり、国民生活や産業競争力に悪影響を与える可能性があるという。

経産省は「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」「ドラッグストア スマート化宣言」をし、サプライチェーン全体での情報共有による過剰生産防止や食品ロス削減に向けた取り組みをコネクテッドインダストリーズ政策の一環で推進している。そしてNEDOは、今年2月関係各社とともに、「RFIDを活用したサプライチェーン情報共有システムの実証実験」を実施。試作システムを使い、商品情報の取得・活用の有効性を検証したという。

昨年度の結果を踏まえ、同機構は、サプライチェーン全体でのメリットの創出を目指し、次の研究開発事業を'18年度末まで実施する。

・ メーカーやコンビニ・ドラッグストアなど協力企業とともに、消費財サプライチェーンにおけるRFIDの有用性を検討。対象を消費者の領域まで広げ、商品購入前後の行動分析への活用も想定し、利便性向上についても検討する。

・ 電子コード国際標準規格EPCIS準拠の情報共有システムを構築。より社会実装に近い環境で、各協力企業が個別のEPCISを持つことを想定し、複数のEPCIS間のデータ共有モデルを策定する。

実際にRFID付き商品を流通させ、取得データを共有する。サプライチェーン上のさまざまな事業者が利用できる仕組みを整えることで、過剰生産防止や小売店の業務効率化、消費者の利便性向上をめざすという。