三井住友建設は、自社開発の水上太陽光発電用フロートシステム「PuKaTTo(プカット)」において、標準60セルモジュール対応タイプに加えて、大型72セルモジュールに対応するタイプを新たに開発した。水上太陽光発電用フロートシステムとは、ため池を太陽光発電所に変えるシステムのこと。
PuKaTToは、太陽光発電パネル(モジュール)を設置する「フロート」と、フロートの連結板である「ブリッジ」、フロートと連結板を固定する「緊結バンド」で構成される。モジュールはフロートごとに一枚ずつ取り付ける設計となっている。フロート内部に発泡剤を充填することでフロートに損傷が生じた場合でも浸水を防ぎ、水没を回避する構造を採用。また、中空の製品と比べて、3~5倍の剛性強度を確保している点が特徴。
東南アジアなどの海外ではモジュールの大型化が進んでおり、従来の標準モジュール対応タイプのブリッジを大型モジュールに対応することで、ユーザーのニーズに応じたモジュールサイズの選択が可能になったという。
三井住友建設は、高品質な素材と設計、簡易な施工、優れた経済性といった従来の特長は維持しつつ、設置枚数を抑制して工期短縮や工事コストなどを削減できると説明する。
同社では、再生可能エネルギー事業の推進を建設事業以外の収益源として、収益構造の重層化を図っている。今後も多くのユーザーの要望に応えるべく、より安全で経済的に水上太陽光発電施設の運用が可能な同システムの開発を継続していく考え。