銀河の歴史と中心、謎をレントゲンで解き明かす

銀河の歴史と中心、謎をレントゲンで解き明かす
およそ銀河の中心には巨大ブラックホールが存在する。様々な銀河は、太陽の10万~100億倍もあるブラックホールの質量により、明るさの上限値が決まっている。
遠方の活動銀河ではブラックホールに落ち込む物質の多くを連続的に噴出し、ほぼ限界光度で輝く天体も存在する。一方、我が銀河系の中心にあるブラックホールは、休火山のごとくほとんど活動しておらず、その明るさは限界光度の1/10億以下、物質を噴き出す構造も見られない。両者の違いは銀河やブラックホールの性質によるものか、同じ銀河でも時間とともに進化するものなのか、天文学で最大の謎であった。 が近年続々と、銀河系もかつて激しく活動をしていた痕跡が見つかりつつある。'10年に発見されたガンマ線バブル(フェルミ・バブル)は、銀河中心から南北50° 、差しわたし5万光年(銀河系の約半分の大きさ)に及ぶ巨大な泡構...

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