スマホ生番組視聴中に商品購入できる仕組みを提供、TOKYO MX

東京メトロポリタンテレビジョン(以下、TOKYO MX)と電通国際情報サービス(ISID)は、TOKYO MXの番組同時配信サービス「エムキャス」とオンライン決済基盤「Stripe Connect」を組み合わせたライブコマースの実証実験を開始する。

第一弾として、2018年7月27日に東京駅前で行われるイベントの生番組をスマホアプリで配信し、番組内で紹介された商品をアプリ画面からすぐに購入できるサービスを一般公開する。TOKYO MXによると、スマホアプリで生配信番組を視聴しながら商品購入できる仕組みを提供するのは、国内地上波放送局としては初の試みだという。

実証実験において、ISIDはエムキャスと「Stripe Connect」を連携させる機能の開発および実証実験の企画・運営を担当し、TOKYO MXは、番組製作と配信を担当する。

TOKYO MXは、2015年にテレビ番組をインターネットで全国同時配信するサービスであるエムキャスの実証実験を開始し、以降も機能やコンテンツの拡充を図るなど、次世代メディアの構築に積極的に取り組んでいる。また、ISIDは、企業が消費者の行動データを多面的に把握するため、QR コード決済などの新たなモバイル決済手段に着目する昨今の動向を捉え、FinTechを活用した企業向けモバイル決済ソリューションの研究開発に取り組んでいる。

今回両社はそれぞれの知見を持ち寄り、エムキャスに決済機能を組み合わせることで、昨今注目を集めるライブコマースの仕組みを番組内で提供することにした。

ライブコマースは、生配信動画を利用して、販売者が視聴者に商品情報やその背景にあるストーリーを伝え、共感を購買行動につなげる新しい販売形態として注目を集めている。今回の本実証実験を通じてTOKYO MXは、視聴者に新たなユーザー体験をもたらすメディア構築の可能性を検証する。

またISIDは、金融業やEC事業者ではない異業種企業が、自社サービスにモバイル決済機能を容易に実装する手段を提供することで、業界の垣根を超えた新たなサービス創出につなげていきたいという。