スモールビジネスの会計・人事労務の事務作業をRPAに任せる

生産年齢人口の減少といった社会問題などを背景に、業種業態を問わず「働き方改革」が叫ばれる。日本では昨今、ソフトウェアロボットによりバックオフィス業務を自動化する「RPA」が俄然注目を浴びている。RPAを活用する効果は、ビジネスや組織の大小にかかわらず、必ず得られる。

そもそも従業員数が少なく、皆が一騎当千の強者としてより生産的な仕事をこなさなければならない中小企業、ベンチャー企業などのほうがその活用効果は高いだろう。RPAは、利用者が処理手順を登録するだけで、ソフトウエアロボットが単純な事務作業――データの入力、登録、検索、抽出、集計、加工、チェックなど――を、それも膨大な量を人間に代わって自動的に処理するのだから、業務の効率化、迅速化、コスト削減に役立つ。

そこでソフトバンクは、昨年10月からRPAソリューション「SynchRoid」を提供している。そしてきょう、同社とfreeeは、企業の会計、人事・労務における煩雑な手作業を自動化するRPAロボットを共同開発したと発表した。SynchRoidを活用し、「クラウド会計ソフト freee」および「人事労務 freee」向けとなるRPAロボットを提供することで、中小企業や個人事業主をはじめとする顧客の業務効率化や生産性向上に貢献するという。

RPAによる業務効率化の効果をより多くの人に知ってもらうため、全国キャラバンセミナー、およびウェビナーを共同開催する。

SynchRoidとfreeeの連携ソリューション第一弾は、20業務のRPAロボットである。追加でシステム開発を行うことなく、登録作業や他のツールとの連携などを自動化できるため、ユーザーの業務負担を大幅に軽減するという。両社は引き続きRPAロボットを開発・提供するとともに、顧客の業務ニーズに合わせてRPAロボットを柔軟に選択・利用できるプラットフォームを構築していく構えだ。