OCR技術とAIを活用し、非定型の請求書をデータ化

日立情報通信エンジニアリングは、企業の出納業務における非定型の請求書のデータ入力業務、その入力したデータと申請データの確認業務を自動化する「AI活用帳票入力ソフトウェア」を2018年7月2日に販売開始する。

AI活用帳票入力ソフトウェアは、間接部門のルーチンワークに着目し、帳票入力の自動化を目的に開発した。従来、紙や画像データの請求書から会社名、請求金額などの必要情報を人手入力し、申請データと照合していた。スキャンした非定型の請求書をこのソフトウェアにより「会社名」「請求金額」などを自動認識しデータ化する。さらに、認識した文字の確からしさ(確信度)を数値化し、確信度の高いものは申請データとの照合まで自動化する。

項目や位置など請求書の様式が異なっていても、様式登録(定義)なしで利用開始でき、導入初期は確信度が低く、人手で確認、修正を行うことがある場合でも、テンプレート学習を重ねることで確信度が向上。人手作業が徐々になくなることが最大の特長だという。これにより、非定型の請求書でも、入力、確認業務まで自動化でき、経理業務の人件費を抑えることや作業者を他の業務に充てるなどの有効活用が可能になる。

この技術を取り入れたRPAシステムを日立グループの出納業務に試験的に運用した結果、70%の帳票を自動処理できることが確認されている。