3D高画質で解剖学的モデルを使用する、超音波診断装置が循環器用に

生活習慣の欧米化や高齢化に伴いCVD(脳心血管病)が増加している、日本において、心疾患は死因の第2位、脳血管疾患は第4位となっている。入退院を繰り返すCVDは、超高齢化時代をゆくなかで、医療負担と医療経済にかかる課題を抱えていて――

各学会が協力してその予防に関する包括的リスク管理チャートを編纂している――CVDの診断用医療機器においても、検査数の増加に伴い、効率的かつ確信が持てる診断が求められているという。フィリップスはきょう、新型超音波診断装置「EPIQ CVx」の販売を開始する。

「2025年までに30億の人々の生活を向上させる」ビジョンを掲げていて、すべての人の健康に貢献していきたいという。同社は、上記CVDの課題に対処するために、画質の向上、循環器系診断に特化したワークフローの向上、処理能力アップによるさらなる解剖構造の視覚化および再現性の高い自動解析の開発に取り組み、このたびの発表に至ったという。

EPIQ CVxは、フォトリアリスティックな3Dレンダリング(3D画像構築)を可能にした「TrueVue」機能により、医療チームのコミュニケーションを支え、精度の高い手技をサポート――これを見た臨床医の89%が、画質やワークフローの向上と可視化ツールの進化により、カテーテルガイドの正確性が向上すると回答した。

ほかに、アナトミカル・インテリジェンスによるフルサイクルの心臓定量化「Dynamic HeartModelA.I.」について、臨床医の97%が、左心定量化のスピードがアップすればラボ・スループット(検査効率)もアップすると回答したという。

新しい超音波診断装置は180°の広範な視野角を持つ有機ELディスプレイも備えていて、鮮明で明瞭な心筋境界の描出を可能にし、カラードプラの表現もいっそう鮮やかに――臨床医の75%がユーザー・エクスペリエンスの向上を実感したとのことだ。