マイカー運送のしくみにクラウド型アルコール検知を導入

シェアリングエコノミーが広がりつつある。日本では人手不足が叫ばれていて、運送業界はこの問題に直面している最たるところで、そもそもプロドライバーが足りない過疎地などでは自治体がカーシェアリングを誘致する動きもある。

少子高齢化と農業における課題解決に挑む、「中山間農業改革特区」(国家戦略特区)を有する兵庫県養父市は、かつて明延、中瀬という2つの鉱山で栄えた宿場町があって、生野銀山から播磨灘へと続く道とともに今、日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」の一角を成している。がしかし、タクシー事業者が対応困難な地域も抱えている。

そこで、市民や観光客が利用できるドアツードアの公共交通体制を充実させるため、「新たな自家用有償旅客運送事業」(通称やぶくる)を開始。NPO法人「養父市マイカー運送ネットワーク」を関係企業・団体らと組織し、この事業を明日から始める。と同時に、同法人は日立製作所とともに、なりすまし防止機能付きのクラウド連携型呼気アルコール検知器を活用した安全体制等の実証も開始する。

市内のタクシー・バス事業者も社員となっている同法人では、「運転のプロ」が認める安全品質を追求。今回その一環として、登録ドライバー10名(予定)に検知器を配布し、これを運行前の遠隔点呼・アルコールチェックに活用してその効果を1年間検証する。運行管理を担うタクシー事業者が遠隔から市民ドライバーを点呼・確認することにより、安全性と業務効率の両立が期待されるという。

飲酒運転による事故撲滅をめざし、高精度なポータブル呼気アルコール検知器の開発を進めてきた日立は今回、新型の検知器を投入。顔認証により呼気チェック時や乗車後のなりすましを防止できる、スマホ連動センサからのデータを収集し、PCで遠隔確認と管理が可能となる。クラウドシステムは、容易にドライバーの空き状況の確認や、担当の決定・通知を行う機能も有している。