店舗ごとの使用電力量の予測を活用して省エネ施策を支援

全国約6,000の事業所に電力ソリューションを提供するアイ・グリッド・ソリューションズと伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、電力ビッグデータや個別店舗の利用状況の深層学習により、店舗や事業所での使用電力量の予測を行う人工知能(AI)を共同開発した。

エナッジは、電力ビッグデータを活用した店舗ごとの電力使用量予測を行うAIと、省エネのノウハウを生かした省エネアクション提案を組み合わせたスーパーマーケットなどのエネルギーマネジメント支援サービス。自発的な行動変容を促す行動経済学の「ナッジ理論」を採用している。

店舗ではタブレットにより、エネルギー利用状況や電力使用予測、その分析を踏まえた、「今日の省エネ TO DO」を知ることができ、省エネアクションに繋げることが可能。本部では、電力使用に関する全店データを統合して閲覧できるほか、異常値の検出やメッセージ機能を活用した各店舗との連携できる。

エナッジを導入することで、エネルギーマネジメントの業務負荷を軽減し、本業に集中しながら電気代抑制が可能。また、AIを使った使用電力量の予測を生かして、電気基本料金の計算の根拠となる最大需要電力(デマンド値)に対するマネジメントや電力の使い方に対する評価などを支援する。

省エネ法改正により、今まで対象とならなかったスーパーマーケットも2018年度から省エネの数値目標の対象となる。現状は店舗の従業員の業務負荷の課題、追加コストの問題などから、省エネ・電気代抑制のニーズがあるにも関わらず、エネルギー利用効率化は停滞気味な状況だという。また、本部においても、全店の状況を一元管理し、店舗の問題や異常をいち早く察知、対策をしたいなどのニーズがあり、対応した解決策が求められていた。

両社は、スーパーマーケットなど流通・小売業やアミューズメント業から展開し、今後順次対応する業種を拡大していく予定。