国内エンタープライズストレージ市場はオールフラッシュが顕著に

企業・団体の情報をオンライン格納する。ストレージシステムはエンタープライズシステム全体の性能をも左右する、重要なコンピュータ資源である。

そのために媒体として、今日、磁気ディスクに代えて容量単価の下がったフラッシュメモリをアレイ(配列)で多用する傾向にある。

国内エンタープライズストレージシステム市場について、IT(情報技術)専門調査会社のIDC Japanはきょう、'17年の第4四半期および通年の支出額実績を発表。外付型、サーバー内蔵型、ODM Directを含む同システムの10月~12月支出額は427億8,000万円(前年同期比0.7%増)で、通年では1,729億8,000万円(前年比5.5%減)だったとした。

エンタープライズで重用される外付型ストレージシステムの支出額をセグメント別で見ると、5四半期連続のマイナス成長となったメインフレーム向けは、新規需要を取り込めず、容量や性能への要求も高まらないことから、通年の支出額も前年に続き下降した。一方、オープンシステム向けは、ハイエンドが大幅なプラス成長であったものの、ミッドレンジ、ローエンドがいずれも2桁のマイナス成長となり、通年支出額の減少に影響したという。

'17年の国内外付型エンタープライズストレージシステムでは、前年に続きHDDからフラッシュへと搭載メディアの移行が進んだ。中でも、オールフラッシュアレイ(AFA)は約318億円で前年比88.9%増となったが、ハイブリッドフラッシュアレイは約553億円で同11.6%減、オールHDDアレイは約858億円で同17.2%減となった。結果、外付型の支出額に占めるAFAの割合は前年の倍の18.4%――AFAの汎用ストレージによるビジネスが本格的に立ち上がったため、ミッションクリティカルな基幹系での採用に加えて、待機系での採用も始まっているという。

詳細は同社のレポートにて確認できる。