京都大学発のEV(電気自動車)メーカーであるGLMは、自動車メーカーのEVの量産・研究開発支援や、部品・素材・化学・ITメーカーなどの自動車関連事業の技術・開発支援を展開するプラットフォーム事業に注力して、事業を展開することを決定した。
具体的には、プラットフォーム事業の基軸となる、次世代型のEVプラットフォームの開発に集中する。開発するのは、自社ブランドの完成車への搭載はもちろん、多車種の自動車に応用、展開できるフレキシブルなプラットフォームだ。
中でも、主要基盤となる「EVシステム(モーター・インバーター・バッテリー・制御システム等)」を開発の中心に据える。車両の各種電子部品やシステムを協調制御する高機能な製品を目指す。また先進運転支援システム(ADAS)や、車載ソフトウェアの無線アップデート(OTA)などIT分野の市場ニーズにも順応できるように準備を進めるという。
今後、このプラットフォームをベースに、「自動車メーカーのEVの量産・研究開発支援」と「部品・素材・化学・ITメーカー等の自動車関連事業の技術・開発支援」を展開する。前者として、フレームやシャシー、制御システムといった車両内部のモジュールや、技術基盤等の中核部分を各社に販売する。また、自動車開発を総合的に見ることができる完成車メーカーとしてのノウハウを基に車両開発の支援を行う。
後者では、プラットフォームの開発過程で得る最先端のテクノロジーを活用。各社の新技術や部品の共同開発、保有技術の自動車分野への応用、先行開発品や既存製品を搭載したコンセプトカーや試作車両の製作といった依頼に対応する計画。
また、同社の完成車事業に関しては、これまでどおり継続しながらも人的リソースを考慮し、従来の企画や方針を見直す。開発中のEV「GLM G4」は、販売計画を発表した当時(2017年4月)の車両企画を再定義する。今後完成を目指す第2世代のプラットフォームを搭載する、新たな完成車両として市場への投入を検討するという。