人物のプライバシーに配慮しながら映像の活用が可能

キヤノンは、マイルストーンシステムズのビデオ管理ソフトウェア「XProtect」に組み込むアプリケーションとして、映像内の動体をシルエット表示できるソフトウェア「Moving Object Mask for Milestone XProtect Version 1.0」を2018年4月9日に販売開始する。

キヤノンは、ネットワークカメラの映像に付加価値を持たせることで、セキュリティや顧客サービス、マーケティングなどの分野に活用できる「映像解析ソフトウェア」の商品化を進めている。

今回発表した新製品は、個人が特定できないように映像内の動く人物などをシルエット表示するソフトウェア。映像には個人を特定できる情報が含まれることが多いため、シルエット表示によりプライバシーに配慮する点が特徴だ。

レストランや会議室など共有スペースのネットワークカメラ映像に映る人物をシルエット表示することで、プライバシーに配慮しながら空席状況や混み具合などをモニタリングできる。

また、シルエット表示した駅やバス・タクシー乗り場の映像を配信することで、利用者が事前に混雑状況や行列待ちの長さなどを確認可能。これらの情報は、迂回ルートの選択や利用時間帯の検討など行動判断の一助となり、顧客サービスの強化につなげられる。

シルエット表示する領域を映像内から複数指定できる。例えば、美術館や博物館などでは、立ち入り禁止エリア以外をシルエット表示領域として指定し、来館者のプライバシーに配慮しながら特定エリアをモニタリングできる。また、工場においては作業者のみをシルエット表示することで、プライバシーに配慮しながら生産・物流エリアなどのモニタリングを可能にする。

さらに「People Counter for Milestone XProtect Version 1.2」(別売)と同時に使用することで、映像内を移動する人物をシルエット表示しながら、人数カウントや人の流れを確認できる。