STM32マイコン用Sigfox通信組込みソフトウェアを発表

STマイクロエレクトロニクスは、STM32マイクロコントローラ(マイコン)のソフトウェア開発エコシステムを拡充するSigfoxパッケージを発表した。IoT(モノのインターネット)機器の長距離・省電力無線通信機能の開発を簡略化し、柔軟性を向上させる。

この新しいX-CUBE-SFOXパッケージは、STのB-L072Z-LRWAN1 Discovery Kitと共に使用できる。組込みソフトウェア「I-CUBE-LRWAN」によってLoRaWANを利用できる同開発キットに、Sigfoxパッケージを追加することで、確立された省電力広域ネットワーク(LPWAN)技術の両方を1つのハードウェアで使用可能。

開発者は、2つのプロトコルを搭載した製品もしくは、いずれか1つを搭載した製品を開発できる。また、同開発キットは、村田製作所製の「CMWX1ZZABZ-091モジュール」を採用している。

X-CUBE-SFOXは、STM32L0シリーズ用のSigfoxライブラリ、アプリケーション・サンプル一式を備えている。また、STM32ファミリの他のマイコンへ移植可能。STM32ファミリには、超低消費電力ラインから高性能ラインまで700品種以上がラインアップされている。

開発者は卓越した柔軟性を活用し、基本通信機能、無線通信信号の検出、GPSを使用しない位置情報の取得など、Sigfoxのサービスを利用するIoT機器の性能および機能を最適化する。また、このソフトウェアはメモリ使用量が少なく、効率的にCPUを利用できるため、必要なシステムリソースを最小限に抑え、部材コストと消費電力を低減するという。