3次元モデルを自動作成、施工管理などでの生産性を改善

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、建設工事で使用される3次元モデルをIoT(モノのインターネット)技術で自動生成し、工事工程を可視化する4つのソフトウェア群「C-シリーズ」を開発した。

今回CTCが開発したC-シリーズは、各種の工事工程で計測センサーや重機などから得た情報を基に、建設工事で使用される3次元モデルを自動生成するソフトウェアで構成される。シールド工事向けの「C-Shield」、地盤改良工事向けの「C-Grout」、盛土工事向けの「C-土工」、浚渫(しゅんせつ)工事向けの「C-浚渫」の4つ。

IoT技術を活用したデータ収集とモデル生成の自動化により、従来、現場の作業員の感覚や経験、目視や手入力に頼っていた作業について、リアルタイムに状況を可視化でき、関係者間でのスムーズな情報連携を図ることができる。

建設工事の設計図書の照査や施工、出来形管理、検査などの過程で作業の省力化につながり、現場の生産性の向上を支援する。また、各種の計測情報を使用し、自動的にモデルを生成するため、入力ミスやデータの改ざん防止にもつながるという。

C-Shiledは、シールドマシンとセグメントの現在地だけでなく、埋設物や重要構造物下のコントロールポイントなどが3Dモデル上で明確に確認できる。C-Groutは、地層の境界部分や地中の障害物、地盤改良工事の進捗情報等をリアルタイムに見える化し、施工の透明化を図ることができる。

C-土工は、転圧管理システムと連携して転圧状況の3次元モデルを作成できる。また、出来形作成と同時に施工情報の整理をワンクリックで処理できる。C-浚渫は、浚渫船からの情報を基に、海底の掘削状況をリアルタイムで可視化する。

C-Shieldは2017年11月から提供を開始しており、C-浚渫、C-土工、C-Groutは2018年4月から順次提供する予定。