あらゆるモノがネットにつながる「IoT」時代を迎えた今、街をスマート化したり、産業を革新したりする取り組みが始まっている。しくみの鍵となる技術に、低消費電力で広域無線通信を可能にする"LoRaWAN™"が挙げられる。
世界中の著名企業などが同盟するLoRa Alliance™ではそれを"Wide Area networks for Internet of Things"と謳っている。
そして米国西海岸時間の20日、先進的組込みシステムのソリューション・リーダーであるサイプレスは、BoschグループのIoTセキュリティプロバイダーESCRYPTと共同し、LoRaWANオープンプロトコルを用いたアプリケーション向けのセキュア・マイクロコントローラー(MCU)ソリューションを提供すると発表した。
ESCRYPTのセキュアLoRaWANキープロビジョニングと管理APIを、サイプレスのPSoC® 6 BLE MCU に統合した。今回のソリューションにより、顧客はLoRaWANキーの管理および保護を容易にできるようになり、迅速なLoRaWANベース・システムの展開が可能に――。PSoC 6 BLE MCUは、業界で最も低電力・高柔軟なディアルコアMCUであり、ブルートゥース省電力無線接続、ハードウェアベースのセキュリティ(実行環境の隔離、セキュア・エレメント機能、高速暗号化エンジンなど)を備えている。
各種センサの集約、無線スタックの操作や制御等を要する、スマートシティーやインダストリアルIoTのアプリケーションにおいて、威力を発揮するLoRaWANネットワークは2つのAES-128暗号キーを使用していて、ここにPSoC 6 MCUを適用すると、キーは他のプログラムから隔離されて暗号操作のみで使われ、機密情報を保護できるようになる。MCUはセンサ・ハブ機能も備えているという。