モジュール型データセンターを建設、IIJ

インターネットイニシアティブ(IIJ)は、今後想定されるIoTの本格普及に伴う爆発的なデジタルデータの増大やクラウド需要に対応した中長期のサービス設備拡張に備えるために、新しいデータセンター「白井データセンターキャンパス」を建設することを発表した。

IIJはネットワーク、クラウド、セキュリティを中核とした幅広いサービスを提供しており、その運用で取り扱うデジタルデータやサーバ設備は増加の一途にある。また今後IoTが本格普及することで、ますます多くのファシリティ、サーバ設備が必要になることが予測される。

今回着工する井データセンターキャンパスは、千葉県白井市に建設し、2019年春の稼働開始を予定する。敷地面積約4万平方メートルに最大50MW(メガワット)の受電容量を備え、6,000ラック規模の設備収容を可能とする。

DC建屋の工法として「システムモジュール型」を採用することで、より柔軟な拡張性、短工期、低コストを目指し、デジタルデータの増大に応じて段階的に拡張する。2011年4月に日本初の商用外気冷却方式コンテナモジュール型DCとして開設した松江データセンターパークを始め、IIJがDC運用で蓄積してきたエネルギー効率化技術、設備運用技術、ノウハウも合わせ、信頼性、柔軟性、効率性に優れたDCの構築、運用を目指す。

同DCでは、建物の構成要素となる「鉄骨」「外壁」といった部材の形状・配置を標準化することで、建設コストを抑える。エネルギー効率に優れた「外気冷却空調」とAI(人工知能)を用いた空調、エネルギーコントロールにより電力使用効率PUE「1.2以下」を目指す。PUE(Power Usage Effectiveness)は、データセンターのエネルギー利用効率を示す指標で、値が小さいほどIT機器以外の装置による電力消費の割合が低いことを示す。