三井住友海上火災保険は、bitFlyerと共同で、ブロックチェーン技術を活用した保険申込書類の確認業務における実証実験を開始したことを発表した。全国の拠点でブロックチェーン技術を活用した業務プロセスの最適化を推進し、代理店も利用可能なシステムの開発を検討していく。
実証実験では、全国の営業拠点と事務センターの間において、保険申込書類の照会やその回答、進捗状況などをブロックチェーン上で情報共有するシステムを構築し、業務効率化などを含めた実用可能性を検証する。実施期間は2018年1月から約3カ月を予定している。
照会業務に電子データを活用するため、FAXなどの送付、受領、確認に費やす時間が削減され、保険証券発行に要する期間の短縮が見込まれる。また、ブロックチェーン技術の活用により、高度なセキュリティを確保し、情報漏えいや紛失リスクを削減。従来の中央認証やデータ管理などにおける強固なセキュリティの構築が不要となるため、安価なシステム開発が可能となるといった効果が期待される。
従来、保険申込書類の確認業務では、全国の営業拠点と事務センター間におけるFAX等の紙によるやり取りが中心であったため、書類確認等に一定の時間を要していた。
今回の実証実験では、これらの業務にbitFlyerの高度なブロックチェーン技術を活用することで、デジタライゼーションによる業務効率化と迅速な保険証券発行による顧客サービスの向上を目指す。bitFlyerのブロックチェーン技術「miyabi」を採用。三井住友海上火災保険によると、miyabiはブロックチェーンの特長である堅牢性を持ちながら、処理速度などの課題に対応する技術を備えているという。