AIを用いて動画から人の表情・感情を解析

シーエーシー(CAC)は、感情認識AI(人工知能)を用いて人の表情を解析し、読み取った感情を数値データ化する動画分析サービス「心sensor(Ver.1.0)」(以下、心sensor)を提供開始した。手元に動画を用意すれば手軽に感情分析が可能だという。

心sensorは、感情認識プラットフォームにAffectivaが提供する「Emotion Artificial Intelligence」を活用し、CACが独自開発したサービス。利用者が用意した動画に映る人物の表情を感情認識AIで解析し、動画から読み取れる人物の感情を数値データとして出力。
感情認識AIは人間の感情を推定・認識するAI技術であり、人間の顔画像を捉えてリアルタイムに計測し、瞬間的に生じる自然な感情の高精度に分類する。ディープラーニングの技術をベースとしているため、膨大な人間の表情データを収集・解析し、識別の精度が向上するという。

映像に映っている人物の34カ所のフェイスポイントの動きから、7種類の感情値、21種類の表情値、および2種類の特殊指標値(好感度と反感度、表情の豊かさ)を分析し数値化する。分析の結果は、ビューアでの確認の他にCSVファイルでの出力できる。また、外部ネットワーク接続を必要としないローカル処理モードを使用できるため、よりセキュアな動画分析を可能にした。

CACから利用者にツール入りの本体ソフトウェアとUSBメモリ状の認証装置である認証用ドングルを期間契約で貸出す。利用者が用意した分析したい動画を、利用者のPC上で分析できる。企業などの利用者は、各種リサーチや商品開発、顧客満足度調査などに手持ちの動画データを課題解決のための新しいソリューションとして活用できるという。

よりきめ細かく自社ニーズを反映した動画分析を望む企業に対しては、Affectiva製品のSDK(ソフトウェア開発キット)の購入前に、PoC(概念実証)で心sensorを利用して分析結果を確認可能。

CACでは今後、即時の顧客分析などに利用できるリアルタイムでの映像分析や、複数人の感情分析、人物識別などの機能追加版のリリースを予定している。