中堅・中小企業の業務アプリケーション関連の最新動向を発表
同調査では、年商500億円未満の中堅・中小企業に対して「導入済みERPの運用形態」を尋ねた結果を2016年と2017年で比較した。「独自開発システム」の割合が下がる一方で、「パッケージ」および「ASP/SaaS」の占める割合が高まっていることが分かったという。また、パッケージの中では依然として「社内設置」が最も多くを占めるものの、「データセンター設置」や「IaaS/ホスティング利用」の割合も徐々に高くなっており、運用形態が多様化しつつある状況が確認できる。
主要なERPベンダーも現段階では既存顧客のバージョンアップが主体となっているが、それらが一巡した後は新規のERP導入提案や他社からの移行提案が活発になっていくと予想されるという。2018年のERP市場は「運用形態の多様化」や「主要ベンダーの製品リニューアル」によって、シェア変動が起きやすくなるとノークリサーチでは見ている。
中堅・中小企業の業務アプリケーションにおける変化はERPを含めた「基幹系」だけでなく、グループウェアなどの「情報系」やCRMなどの「顧客管理系」においても起きつつあるという。グループウェアは以前から「ASP/SaaS利用」の割合が高く、現時点では3割超にも達する。一方、CRMではWebサイトやメール、SNSなどを自動的に連携させて顧客との関係性を深める「MA(マーケティングオートメーション)」に対する注目が集まりつつあるという。
また、「BI・帳票の導入状況」「導入済みBI・帳票の運用形態」を尋ねた結果を2016年と2017年で比較している。BI・帳票は他の業務アプリケーションと比べて導入率がまだ低いが独自開発システムからパッケージへの移行は進んでいることが分かったという。BI・
帳票の製品/サービスを開発・販売するベンダーや販社/SIerにとっては「ユー^ザ企業にとって役立つ機能を備えた製品/サービスの提供」への取り組みを続けていくことが重要となってくると同社は説明する。