鹿児島県、県産品の輸出拡大に向けて新たな輸送スキームを構築

鹿児島県と鹿児島アグリ&フード金融協議会、ヤマトホールディングス、ANA総合研究所は、2017年1月に協定を締結し連携を強化する中、船便とANA Cargoの貨物便を組み合わせた新たな輸送スキームを構築したことを発表した。

連携協定締結以降、四者はそれぞれが有する資源やノウハウを生かし、輸出に意欲的な県内事業者などへの訪問活動や海外での県産品のPRなどに取り組んできた。一方で、船便より早く、航空貨物便より低コストで産品を送りたいという事業者のニーズに応えるため、検討を重ねてきた。

今回、四者は鹿児島県から沖縄県へ毎日運航があり、輸送距離が短いという地理的優位性を持った海上輸送ネットワークと、沖縄国際物流ハブを基点としたアジア圏への航空輸送ネットワークを組み合わせ、新たな輸送スキームを構築。県内事業者のさらなる販路拡大を支援し、県産品の輸出拡大に取り組んでいく。

新たな輸送スキームは、鹿児島県の新港から沖縄県の那覇港まで海上輸送し、沖縄国際物流ハブを活用してアジア圏へ航空輸送する。これにより、例えば、鹿児島県内の事業者が香港へ船便で送る場合と比べ、リードタイムを8日から4日へと半分に短縮できる。また、福岡空港から航空輸送する場合と比べ、輸送コストを約2割から3割程度、削減可能だという。

海外バイヤーを鹿児島県に招聘し、商談会を開催するなど、県内事業者とのマッチングを通じて、県産品の販路拡大をさらに支援するとともに、九州の県内事業者も活用できるオープンプラットフォームとし、スケールメリットを活かした低コストで高効率な輸送を実現する計画。