香りやニオイのものさしを生み出す超高感度・超小型の嗅覚センサー

東陽テクニカは、走査型プローブ顕微鏡用プローブメーカーであるスイスのNanoWorldの「NANOSENSORS」ブランドから、サイエンス研究市場に向けて世界で初めて製造した超高感度・超小型の1チャンネル型膜型表面応力センサー「SD-MSSシリーズ」と「MSS-8RM実験用モジュール」を販売開始した。

研究が進む嗅覚IoTセンサーのコアコンポーネントである膜型表面応力センサー(Membrane-type Surface-stress Sensor:以下、MSS)と実験用モジュールを今回、日本のサイエンス研究・開発活動向けに1チャンネル型膜型表面応力センサーとして販売・紹介する。

MSSは、国立研究開発法人物質・材料研究機構(以下、NIMS)国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の吉川元起グループリーダーが考案・主要国特許を取得したもの。サイエンス分野においてMSSを用いたニオイ分析センサーシステムを使って、呼気によるガン患者の識別や香水の識別、食肉の種類の判別などの効果が検証されている。

現在は、あらゆるもののニオイの基準となる"香りやニオイのものさし"を生み出す主要デバイスとして、また、クラウドコンピューティングとビックデータ解析とを連携した嗅覚IoTセンサーのコアコンポーネントとしての活用が期待されている。

嗅覚IoTセンサーは、呼気による健康管理システムや食品の品質管理、室内気のモニタリングなど、医療・ヘルスケア・食品・環境・安全など様々な分野・用途に応用できる。嗅覚センサー市場は、IoTとの組合せにより、今後実用化に向けた研究・開発が一層進むと東陽テクニカでは予測している。