IoT技術を活用したスマートビルディングの実証実験を開始

近年、ビル運営・管理におけるテナントニーズの多様化や、メンテナンスコストの削減など様々な課題に対し、IoT技術の活用による解決が期待されている。ワーカーの利便性向上とビル運営管理の効率化を目指す取り組みが始まった。

NTT都市開発は、NTTグループであるディメンションデータジャパンと共同で、NTT都市開発が保有するビルにおいて「IoT/M2Mプラットフォームを活用したスマートビルディングの実現に向けた実証実験」を開始する。

これまでビルで計測されたデータは、機器の制御やエネルギー管理等の利用に留まっていたが、低消費電力・長距離通信に対応した新しいセンサーによる計測データ(人の動きや位置、速度、音、振動など)を加えることで、新たなサービスの提供(利用状況の見える化、混雑緩和)や、ビル運営管理の効率化(清掃の頻度、警備の配置計画)を目指す。

今回の実証実験ではスマートビルディングの一例として、混雑しがちなオフィスビルの喫煙室を対象に、ユーザーの人数、位置データを人感センサーで測定する。さらに、設置が容易な環境センサーで温度・湿度・CO2などの様々なデータを取得し、データの相関関係を分析。その分析結果から、喫煙室の混雑情報の提供や利用状況に応じた清掃頻度の見直し、リアルタイム空調制御への活用を検討し、ビルの快適さと環境負荷軽減の両立を目指す。