あらゆる条件下で高性能イメージングを実現

小型無人航空機「ドローン」が空を舞い、「IoT」によってあらゆるモノがネットにつながる。世界はまもなく自動運転時代に突入する。そしていっそうカメラの性能が問われることとなる。

鳥が羽ばたくことなく飛んでいる動画を見たことはないだろうか。それはトリックではなく偶然の産物だ。動画とはいえ、カメラ映像の実際はパラパラ漫画のように静止画の集合体である。超高速でシャッタを切り続けて写した画をつなぎ合わせたものが、ムービーとなる。つまり、カメラの性能はシャッタの性能により優劣がつくといっても過言ではないだろう。

きょう、高効率エネルギーへのイノベーションを推進するオン・セミコンダクターは、業界トップの性能を実現した新しい1/4インチ、1.0メガピクセルCMOS(相補型金属酸化膜半導体)デジタルイメージセンサ「AR0144」を発表した。

グローバルシャッタを備えた同センサは、高速バーコード・スキャナなどの静的アプリケーション、ドローンやAR(拡張現実)/VR(仮想現実)などの動的アプリケーションで、高照度と低照度の両条件において、ノイズのない鮮明で正確な画像を高速に撮像。その高いシャッタ効率性とSN(信号対雑音)比により、ゴーストとノイズの影響を最小限に抑え、全体的な画質を向上しているという。

3.0μmピクセルのAR0144は、静的シーンおよび動的シーンで正確に素早く撮像するという厳しい要求の高まりに応えるために最適化されていて、モノクロとカラーを用意。超小型の5.6 mm x 5.6 mm チップスケールまたはベアダイ形式により、スペース制約が厳しい設計に容易に組み込むことができる。

高度な柔軟性も備えていて、複数の動作モードを選択できる。露出時間も調整可能であり、自動露出制御、自動黒レベル補正など、多彩なカスタマイズ機能を利用して、アプリケーションのニーズに正確に合致させられるとのことだ。