組み込みソフトウェアのより高度な解析ツール

東芝デジタルソリューションズは、組込みソフトウェア開発で蓄積された膨大なソースコードの仕様情報管理の新たな手段として、独自のソースコードの構造解析技術を基にした開発ツール「仕様抽出ツールSpecGen(スペックジェン)」の販売を開始する。

仕様抽出ツールSpecGenは、ソースコードの構造解析技術を用いて、蓄積されたソースコードからシステムやモジュールの仕様情報を自動抽出・見える化。ソフトウェアの全体像の把握や整合性の確認をしやすくすることで、ソフトウェア開発期間の短縮や品質確保を支援する組込み開発ツール。

設計製造資料などに文書化されていない情報も含む仕様情報を、ソースコードから抽出・見える化することで、既存のソースコード資産の全体の理解と把握を促す。ソフトウェアの保守や派生開発における品質、作業に必要となる体制、期間、コストの見積もり精度を向上させ、組込み用ソフトウェアの継続的な成長を支援する。

また、抽出した仕様情報を客観的に把握できるドキュメントを自動生成することで、会社間や組織間での仕様のすり合わせや整合性確認にも有用な情報確認手段にもなる。

構文解析に分岐・ループの構造解析を加えたソースコードの構造解析技術により、既存のソースコードを機械的に処理し、ドキュメント化されていない情報も網羅した仕様情報を生成する。さらに、ソースコード解析結果から、モジュール単位の機能構成と複数モジュール間の信号受け渡しを俯瞰したグラフ・帳票を生成できる。また、ソースコード解析結果から各モジュール間で受け渡しされる信号の流れを、信号生成に関わる決定表、ロジック図とリンクしたデータフロー図として生成する。

今後、仕様抽出ツールSpecGenを活用したユーザー企業のソースコード資産から仕様情報抽出作業を行うエンジニアリングサービス、既存のソースコード資産を有効活用したモデルベース開発への移行を支援する機能、サービスなどを提供する予定。