NTTデータと京都銀行、AI活用で稟議書作成を効率化

NTTデータと京都銀行は、NTTグループのAI技術「corevo」やNTTデータが展開する「BeSTA FinTech Lab」を活用した、金融機関の融資審査業務の生産性向上を図る実証実験を2017年11月1日から開始する。AIによる銀行員の働き方改革サポートを図る。

今回の実証実験では、融資審査業務の中でも多くの時間を要している稟議書の作成プロセスを対象にして効率化の効果を検証する。BeSTA FinTech Labは、NTTデータが2016年10月にオープンイノベーションを通じて新たな金融関連サービスを創発することを目的として立ち上げ、東京・大手町を拠点に活動を展開している。

稟議書は融資判断を行うために作成する決裁文書だが、その作成にあたっては、融資案件の特性を踏まえて、何をどう記載すべきかが担当者の経験による部分も多く、作成プロセスに時間を要するケースもある。また、記載内容が不十分な状態で起案することで差戻しが発生するなど、担当者と承認者の双方の業務時間を逼迫させる要因の一つにもなっている。

AI技術「corevo」は、高精度の日本語解析技術を用いることで、稟議書内に記載された単語や数字などの情報を取得するとともに、文章全体の意図を理解できる。ため、記載内容を高精度に分析することが可能。また、銀行内に蓄積された情報や行員個人のノウハウをAIが学習し、新規の稟議書作成時に担当者を支援する。これにより、担当者間の経験やスキルの差によらず、誰でも一定水準を満たすことを可能とし、稟議書作成から承認までにかかる時間の抜本的な効率化を目指す。

NTTデータでは、この実証実験で得られた知見や京都銀行からのフィードバックをもとに、実用化に向けた検討を進める。特に、稟議書作成の効率化におけるAI活用では2018年度中の商用化を目指す。また、稟議書作成の効率化以外のAI技術の活用方法として、調査・審査業務の効率化や渉外業務の高度化などを検討する。