ボルグワーナーは、2015年のRemy買収と電動車両向け部品サプライヤーであるSevconの2017年中の買収合意を通じて48Vマイルドハイブリッド技術を開発し、提供してきた。
同社は、ハイブリッド車の年間生産台数が 2027 年までに約2,500万台に達し、48Vシステムは世界のハイブリッド車市場の60%超を占めることになると予測する。電動コンプレッサー「eBooster」や「iBAS(integrated belt alternator starters)」などのボルグワーナーの48Vシステムは、廃エネルギーを保存して有効活用し、駆動力や燃費、性能などを提供。
ボルグワーナーは現在、最新システムを利用してeBoosterソリューションの量産化に乗り出しており、ダイムラーの最新式 3.0Lガソリンエンジン用をはじめとして、グローバル自動車メーカー3社への販売を開始する。
ボルグワーナーの最高技術責任者であるクリストファー・P・トーマス(Christopher P. Thomas)氏は「ボルグワーナーは、複数の48V製品分野で事業を展開している。そのため、個々の技術をシステムとして機能させることができる。例えば、我々のエンジニアは、電動コンプレッサーであるeBoosterとiBASを組み込んだ48Vシステムを評価することで、バッテリー充電から駆動システムへのニーズに最も効果的に転換する上で最適な制御戦略を決定した。これによってエンジンサイズの最適化や、ターボチャージャーと駆動系コンポーネントのより適切な組み合わせが可能となる。自動車メーカーはパッケージングスペース、アーキテクチャ、デザイン、燃費の革新的な改善を図れる。ベースラインとアプリケーションによっては、燃費が20%改善する可能性もある」とコメントする。
また、ボルグワーナーの社長兼最高経営責任者であるジェームズ・R・ベリアー(James Verrier)氏は「我々は、電気自動車技術に対する需要と機会の創出に期待を寄せている。これは業界にとって大きな転機となるだろう。48Vシステムの量産化は、よりクリーンで、よりエネルギー効率に優れた製品という最終目標の達成につながると考えている。我々は、幅広い製品群とシステムに関する深い知識を生かして、自動車メーカーの目標達成を迅速に支援できる」と述べている。