東陽テクニカ、強誘電体特性評価システムを刷新

東陽テクニカは、メモリーやMEMS(微小電気機械システム)などに使われている強誘電体や圧電体などの諸物性を評価する強誘電体特性評価システム「FCE10 シリーズ」を開発した。3つのモデルを2018年1月に販売開始する。

FCE10 シリーズは、メモリーやMEMSなどに使われている強誘電体や圧電体材料の研究で電気的特性(分極特性)や電気-機械結合特性(圧電特性)を評価する装置。材料開発の場面で、開発した材料・デバイスの特性を評価し、期待の特性が得られているかを評価するために使用されている。

同社の「FCE シリーズ」の後継機で、今回、MEMSや強誘電体メモリー、有機圧電素子、マルチフェロイック素子、新規材料など新しいアプリケーションにも対応できるようにシステムを刷新。より高精度に、高速測定ができるようアップグレードした。「正逆圧電定数 e31」を新規格「IEC62047-30(審議中)」で測定できるオプションを揃えた。同社によると、この機能を備えるのは業界で初となるという。

高速版からベーシックモデルまで3つのモデルで幅広い用途に対応。遠隔制御も可能で、温度コントローラや磁場測定器、オートプローバーなど外部装置と組み合わせて測定できる。「三角波ダブルパルス法」によってリーク電流をキャンセルする測定ができ、リーク電流に埋もれた自発分極を確認することが可能。