声で建設現場の負担を軽減

今年3月、政府が「働き方改革実行計画」を決定した。超高齢化社会へと突き進む日本はいま、労働力不足に直面している。

課題解決のためにICT(情報通信技術)の活用が叫ばれ、さまざまな業界でその取り組みが進んでいる。長時間労働の是正に努力する建設業界でも――。

発注者のコスト負担や社会の期待、約束の期限などに直結している工期との兼ね合いもあり、これまで建設業は、時間外労働の上限規制適用外であった。上記計画においてさえ、規制適用に5年間の猶予が与えられた。が、現状を深刻に捉えている日本建設業連合会は、「時間外労働の適正化に向けた自主規制の試行」を決定。これを9月をめどに実施する。

そしてきょう、アドバンスト・メディアは、音声認識を活用した建築工程管理のプラットフォームサービス「AmiVoice スーパーインスペクションプラットフォーム」を9月1日から販売開始と発表。昨年より建設業界のICT化に資する活動に取り組んでいて、その第一弾として発売した「スーパーインスペクター(建築仕上げ検査用)」が50社を超える建設会社に導入され、高く評価された――ことを受けて今回、対象業務をさらに拡張した。

新サービスは、さまざまな分野で業務改善効果を発揮しているAmiVoiceを活用し、iPad・iPhoneを利用する建築工程管理プラットフォームであり、建築図書を保存するストレージサービスを主軸に、配筋検査・配筋写真管理・建築仕上げ検査の3つの検査・管理をワンストップで行うことで、現場にて作業効率向上を実現する。全サービスを利用すれば、従来の手書き作業に比べて約40%の時間を削減する。

カメラや電子黒板など従来必携だった用品がスマートに集約されるうえ、現場でデータ化と紐づけ、PDF・EXCEL化ができるため、事務所に戻ってする帳票仕訳や写真照合が不要になるという。