IoTでコロンビアの稲作を改善する実証実験

ソフトバンクグループ傘下のPSソリューションズ株式会社(以下、PSソリューションズ)とコロンビア国際熱帯農業センター(以下、CIAT)は2017年7月25日、国際競争力のある持続可能な農業の実現に向けた国際共同研究プロジェクトの一環として、可視化した農業データから栽培手法や知見を共有する農業IoTソリューション「e-kakashi」の実証実験をコロンビアで開始したことを発表した。

PSソリューションズが開発・販売するe-kakashiは、田畑などの圃場(ほじょう)の温湿度や日射量、土壌内の温度や水分量、CO2などを計測できる各種センサーを搭載する子機からデータを収集し、通信モジュールを内蔵した親機を経由してクラウド上で収集データを管理するサービス。ユーザーは、PCやタブレット、スマートフォンなどから栽培時に必要となる様々なデータを参照できる。収集データは栽培指導や農作業の品質管理・効率化に役立てることも可能。

現在、コロンビアでは、コメの1人当たりの年間消費量が40キログラムを超え、一年生作物で同国最大の栽培面積を占める重要作物となっている。コロンビア国内でのコメの需要が高まる一方、気候変動などの影響や灌漑水・施肥成分の利用効率が低いことによる生産コストの高さによって作付け面積や収量が伸び悩み、コメ消費の自給率に課題を抱えていた。

こうした背景から、CIATとPSソリューションズは日本の先端農業IoT技術を活用した精密な栽培管理による生産性の向上を実現すべく、現地での実証実験を開始した。

今回の実証実験では、株式会社日立製作所(以下、日立)がPSソリューションズの開発パートナーとして、現地農業フィールドに適したセンサーネットワークやクラウド環境の提供などを支援した。また、CIATは、開発された新品種の導入と省資源型稲作の実現による生産性の向上を目指す。

e-kakashiの分析結果は、電子栽培ナビゲーションである「ekナビ」としてユーザーに提供され、農業における意思決定、リスクヘッジなどに寄与。PSソリューションズは、クラウドでのデータ分析や栽培方法をナビゲートするシステムを持たないコロンビアの農業が抱える課題解決に向けた貢献を目指す。

農業のグローバル間競争が激しくなることが見込まれる中、精緻なデータの集積・分析など科学的な根拠を持って栽培の効率化や高品質化を図る手法は、欠かせないものになる。3者は今後も継続的に研究開発を進め、農業IoTの発展に取り組む予定。

日本の先端農業IoT技術が海外進出 コロンビアの国際研究機関で「e-kakashi」の実証実験を開始

カテゴリー: 情報通信 , バイオ   

大島 純一郎

大島 純一郎Author

証券系システムエンジニアやIT系資格対策問題集の編集、IT系Webメディアの編集記者などの経歴を生かして、企業向けIT関連の記事制作に携わる。専門は、IT、金融、医療分野。医療情報システムの企画/構築、運用に関する知識を有する専門者としての資格、医療情報技師、情報セキュリティアドミニストレータの保有者。

Pickup

高級クロコダイルレザー仕様製品を抽選で各3名様へプレゼント
高級クロコダイルレザー仕様のbp-Aオリジナルキーホルダーとシューホーンを抽選で各3名様へプレゼントいたします。  続きを読む

関連記事