業務自動化に向けてRPAを本格導入、三井住友海上

MS&ADインシュアランス グループの三井住友海上火災保険株式会社(以下、三井住友海上)は、アクセンチュア株式会社(以下、アクセンチュア)と共同で、 全社的なRPA(Robotic Process Automation)の導入を開始した。

RPAとは、最新のソフトウエア技術を使い、人間が行うPC作業をロボットによって自動化するプロセスのことを指す。既に工場のライン業務などでは、人間を補助するツールとしてITやロボットの導入が進んでいる。

RPAの導入に際しては、アクセンチュアが開発したPC操作分析ツールを活用し、数百におよぶPC作業の詳細分析を実施。その結果、今回対象としたPC作業の約2割がRPA導入により自動化できる可能性が高いことが判明した。今後は、全社業務に本ツールを適用させた調査を進め、随時RPA導入を進めることで業務自動化のサイクルを実行するという。

三井住友海上では2007年以降、社内からの個別リクエストごとにロボットが自動でPC作業を行うツールを自社開発し、社員や代理店が使うPC上で稼働させている。今回、アクセンチュアの最新分析ツールと、同社のデータ分析ノウハウを活用することで、個別リクエストごとのRPA化ではなく、全社的な業務の中からRPAに適した業務を洗い出すことが可能になった。 2017年1月以降、同ツールを用いて本社部門、営業部門、損害サービス部門の社員が使用するPC数十台分の操作ログを詳細に分析した結果、全体業務時間の約18%がRPAによる自動化の余地が高いことが判明し、本格的にRPAを導入することにした。

三井住友海上は今後、RPA導入による大幅な業務効率化が見込めることから、今回抽出された業務のRPA化に加え、 広範囲な業務を対象とした同ツール導入による調査・分析を進める。さらなるRPA導入による業務の自動化を通じて、顧客サービスの向上に努めるという。