博多の賑わい。『追い山』を東京プリンスホテル内で体験

ユネスコ無形文化遺産に登録されて初めての夏、今年の博多は例年以上に熱い。

きっとあの部長も、あの取締役も、当然の如く会社を休むだろう。しかし東京に転勤した彼は、せめて7月15日だけでもと......

鎌倉時代の施餓鬼に始まり、以来幾多の戦火をくぐり抜けて今に至る。775年の伝統を誇り、ことし776年目の風を守らんとする「博多祇園山笠」は、福岡市民にとって何ものにも勝る祭りであり、生き甲斐である。他県民や外国人だってその熱気を感じ、その風に触れたいだろう。願いの一部が東京で叶う。

株式会社プリンスホテル、NECネッツエスアイ株式会社、NTTコミュニケーションズ株式会社は、福岡市の協力のもと来月15日、祭りのクライマックス「追い山」の模様を、東京プリンスホテル主宴会場「鳳凰の間」へ、仮想現実(VR)映像でリアルタイムに配信すると発表。同会場で、あたかも博多の街にいるかのような臨場感を体験できる。

最新ICT技術を活用して行う共同実証実験でのそれぞれの役割は、【プリンスホテル】VR体験会場などの提供、【NESIC】VRコンテンツ投影設備 「SmoothSpace」の提供、【NTT Com】パナソニック製非圧縮4K出力対応業務用360度ライブカメラ(AW-360C10, AW-360B10)を用いた撮影やライブ配信対応、VR映像視聴用タブレットやヘッドマウントディスプレイ等の機材提供に関するNTTドコモとの連携、VRコンテンツ配信用のクラウド基盤やネットワークの提供。

「博多祇園山笠」現地会場のVR映像が眼前に広がる。この実証実験を通じて、今後3社は、訪日外国人観光客・都道府県人会向けのVR映像コンテンツを活用した新たなビジネスモデルを――。そしてさまざまな芸能文化活動やスポーツイベントなど、遠隔地の魅力的なコンテンツを、あらゆる場所にライブ配信するサービス開発も検討していくという。