医療のデジタル化、セキュアに加速

人々の生活をあらゆる面でより良くするデジタルトランスフォーメーションが様々な分野で広がっている。それはIT、広義にはICT(情報通信技術)の浸透によりもたらされる、プラス方向の変化だ。

医療分野も例外ではなく、近年、ICTの活用が進んでいる。情報セキュリティ対策が課題となり、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第4.3版」をはじめ、診療データの電子保存時に遵守する指針が3省から計4つ示されている。

今日、シーメンスヘルスケア株式会社 とKDDI株式会社 は、医療機器を遠隔監視・サポートする「シーメンスリモートサービス(SRS)」の品質とセキュリティのさらなる向上を目的として、「KDDI Wide Area Virtual Switch 2 (KDDI WVS 2)」の導入で合意し、提供を始めた。

ソフトウェア定義網(SDN)技術をイントラネットに適用するKDDI WVS 2は、ネットワーク上でさまざまな付加価値を実現でき、上記3省4ガイドラインにも対応するセキュアな広域ネットワークサービスだという。

これにより、医療機関は、通信キャリアKDDIが管理する閉域網――より高度なセキュリティが確保されている環境下で、リモートサポートを受けられるようになる。MRIやCTなど画像診断装置からの膨大な医用情報を、ビッグデータとして分析・共有可能なクラウドサービス「teamplay」」も、KDDI WVS 2に接続できる。

画像診断装置を導入済みかつSRS用の環境があれば、回線引直しが不要。医療機関の負担を最小限に抑えながら高度なセキュリティのもと、teamplayの導入が可能になるという。両社は今後、全国のシーメンスヘルスケア・ユーザーで、SRSのさらなるセキュリティ向上とteamplayの導入を目的として、KDDI WVS 2の導入を推進していくとのことだ。