ゲリラ雷雨や突風の予測精度を向上した新型レーダーを量産――ウェザーニューズ

株式会社ウェザーニューズ(以下、ウェザーニューズ)は、カナダのNanowave Technologies Inc.(以下、Nanowave)と気象観測用の新型マルチビームレーダー「EAGLEレーダー」の量産に関する覚書を締結したと発表した。周囲360度を高速スキャンし雨雲の3次元分布を観測。半径50km以内の積乱雲の発達状況をほぼリアルタイムで捉えられる。突発的かつ局地的に発生するゲリラ雷雨や突風の予測などに役立てる。

ウェザーニューズは、2014年から米クラホマ大学と共同で新型マルチビームレーダーを開発。2017年6月にNanowaveとレーダーの量産に関する覚書を締結した。Nanowaveは、航空宇宙向けの電子機器やシステムを設計・製造している企業。量産化のための技術開発を経て、2018年春からNanowaveのオクラホマ工場で200台を生産する計画している。

ウェザーニューズは2009年に小型気象レーダー「WITHレーダー」を開発して全国80カ所に設置、ゲリラ雷雨や突風の観測に活用してきた。WITHレーダーは、6秒間隔で雲の断面を鉛直方向にスキャンできる点が優れており、雨雲の発達度をほぼリアルタイムに観測できる。ただ、観測範囲が120度に限られているため、雨雲を発生初期から捉えるには満足できない部分もあったという。

EAGLEレーダーは360度全方位を高速スキャンすることで、反射強度から雨雲の分布を立体的かつほぼリアルタイムに観測できる独自の気象レーダー。10秒ごとに1回転しながら2仰角を同時にスキャンし、半径50kmの詳細な3次元観測データを30秒で得ることができる。ウェザーニューズによると、従来のレーダーで全方位を3次元で観測するには10分程度かかるため、急激な変化を伴う現象を捉えることは困難だという。

ウェザーニューズの予報センターは、ゲリラ雷雨や突風のほか、ひょうやあられの観測にEAGLEレーダーを活用し、予測精度の向上に努めると説明する。同社では、新型レーダーを日本やアジアを中心に順次設置する予定で、特に首都圏については2020年を見据え、重点的に気象現象の監視体制の強化を図る。

ウェザーニューズ、Nanowave社と新型マルチビームレーダーの量産に向けて覚書締結

カテゴリー: 情報通信 , ロボット/AI   

大島 純一郎

大島 純一郎Author

証券系システムエンジニアやIT系資格対策問題集の編集、IT系Webメディアの編集記者などの経歴を生かして、企業向けIT関連の記事制作に携わる。専門は、IT、金融、医療分野。医療情報システムの企画/構築、運用に関する知識を有する専門者としての資格、医療情報技師、情報セキュリティアドミニストレータの保有者。

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