官民一体、国内最大級の物流集積拠点を造成

今秋、新名神高速道路 「川西」ICが開通予定とのことだ。京都と神戸の真ん中あたり、もちろんそれぞれの以東および以西へのアクセスも便利になるし、大阪は隣にずっとあり、阪神高速道路を横目に一般道を南に下れば伊丹空港に至る。

川西インターチェンジから約2kmの地点、兵庫県川辺郡猪名川町南部に、国内最大規模の物流施設集積拠点が誕生する。
兵庫県知事、猪名川町長をはじめとする行政関係者たち、施工担当の清水建設株式会社、そしてこのプロジェクトを共同提案した株式會社オオバとともに挙行した、造成工事の起工式の模様を伝えたのは、物流不動産の所有・運営・開発のリーディング・グローバル企業であるプロロジス(日本本社:東京都千代田区丸の内)だ。

猪名川町が約44.5haの町有地を産業拠点地区と位置づけ、開発事業者となる民間事業者を一昨年7月に募集。ここにプロロジスは、物流施設の集積拠点を開発、運営する提案を行い、優先交渉事業者に選ばれ、今年2月に「猪名川町産業拠点地区まちづくり基本協定書」を猪名川町と締結して、3月に開発許可を取得し、きょう、造成工事に着手したという。
プロジェクトの完成により、1,500名程度の働き手が必要になると想定され、猪名川町において雇用創出と職住近接の活力あるまちづくりの実現が見込まれている。

敷地内には、複数企業が入居するマルチテナント型施設を1棟、設計段階から特定企業の専用施設として開発するBTS(ビルド・トゥ・スーツ)型施設を4棟、合計5棟の物流施設を開発する計画で、2019年11月末の造成工事完了後、順次、建物の開発に着手し、第1棟目の施設は2021年の春~夏頃を予定している。この開発は、事業区域の30%の緑地を保全する環境に配慮した開発であると同時に、周辺住民や施設で働く人が利用できる約4,000㎡の公園や、ドクターヘリの発着や災害時の消防活動拠点・避難拠点として活用可能な約8,000㎡を超える防災広場を整備し、猪名川町へ提供――。 開発においては、国交省の推進するi-constructionに積極的に取組み、最新の情報化施工技術を採用。安全・安心で、高効率な造成工事を実施する。 将来の施設計画は、再生エネルギーの積極的活用、エネルギーマネジメントなど、サスティナビリティに配慮したものだという。

同社は、関西地区において、「プロロジスパーク大阪5」や「プロロジスパーク茨木」など現在12棟の物流施設を運営していて、京都府における初の開発案件「プロロジスパーク京田辺」を開発中であり、兵庫県神戸市では「プロロジスパーク神戸3」「プロロジスパーク神戸4」を計画している。