3Dプリントで作るオープンソースのスマートホーム化プロジェクト「ioios」
以前は高価だったスマート家電も、今はリーズナブルな価格で買えるようにもなった。製品のラインナップも豊富で、様々なニーズに応えてくれる。
そして「ioios」は、そんなスマートホーム化をより簡単に進めることができるプロダクトで、家に設置するだけで家庭へハイテク環境を導入できる。
カスタマイズ可能なスマートプラットフォーム
ioiosの特徴の一つに、温度および湿度センサーを内蔵している点が挙げられる。温度や湿度の管理は、スマート家電に必要とされる基本的な機能だ。
エアコンやヒーターを室温や湿度に合わせ、自動的に調節できる機能は、最近のスマート家電の多くに搭載されている機能だ。
ただ、エアコンは簡単に買い替えられるものではない。高価な電化製品であるため、スマート家電が新しく登場したからといって、すぐに購入するというわけにはいかないだろう。
ioiosは、そんなスマート家電を手軽に導入する手助けをしてくれる。エアコンとioiosをリンクさせることによって、簡単に室温管理を実現できる。
また、ioiosにはモーションセンサーも実装が可能な機器となっている。家庭のセキュリティカメラなどとリンクさせれば、家庭内の不審人物を検知した際、自動的にカメラを起動し、記録しておくよいった使い方が可能だ。
ioiosは様々な機能が搭載されているだけに、汎用性の高さを活用したい製品だ。幸いなことにioiosはオープンソースでの提供が予定されているため、誰でも自由にioiosを拡張することができる。
ioiosを使うにあたっては、標準機能を自由に活用できる。温度センサーや湿度センサーなどは、家庭で必要としている家電のスマート化に活かせそうだ。
スマート家電の課題として、それぞれの家で異なるニーズにうまく応えることが難しい点が挙げられる。メーカーに応じて互換性などは異なるため、全ての家電を一つのプラットフォームで管理することは難しい。
しかしioiosを使ってスマートホーム化を進めれば、カスタマイズ次第で自由に家電を組み合わせられる。スマート家電ごとに操作方法を切り替える必要もない。一つのコントローラーで、様々な管理ができるようになるだろう。
オリジナルのスマート家電を実現
ioiosはUSB端子を使って多様なデバイスに装着できるので、直接機器をioiosから操作することはもちろん、Bluetoothなどの無線通信でコントロール可能な環境を構築することも可能だ。
スマホアプリやPCアプリと連携し、ioiosが取得しているデータをリアルタイムで閲覧しながらの管理もできる。取得したデータを使い、温度に合わせて手動でエアコンを調節するのはもちろん、室温などを自動的に管理してくれるアプリケーションの開発にも活用可能である。
ioiosの表面部分は、OLEDスクリーンを搭載しているので、豊かな彩色表現のグラデーションを使いつつ、ハイテクなインターフェースとして活用できる。
確認のたびに数値をアプリから閲覧しなくとも、ioiosのLED表示を見れば現在の数値は一目瞭然だ。グラデーションによる表示は室温以外のディスプレイとしても利用できるので、ユーザーのスキル次第でより便利な機能に活かせるだろう。
また、あらかじめ用意されているデフォルトのフレームワークをそのまま運用することもできるが、別で用途に応じたパッケージを独自に購入することで、さらなる使い方も生まれそうだ。
スピーカーとマイクを用意すれば、Google AssistantのようなAIを搭載し、オリジナルのスマートスピーカーとして活用できる。
あらかじめ基本的なセンサーが搭載されているため、単に言葉や音に反応するスピーカー以上のパフォーマンスにも期待できそうだ。
ioiosは現在Kickstarterで注文を受け付けており、2000円程度の出資でスターターキットを一つ購入できる。
オープンソースのプロジェクトであるため、困ったことがあればいつでもコミュニティで質問できるのも魅力の一つとなっている。