一歩も動く事なく長さを測れるハンディーレーザー計測機「VH-80SE」

巻尺を使った測定は、広い空間や大きいものを測定するには便利なアイテムであるものの、まだまだその使い勝手に改善の余地はあると言える。測定は面倒な作業である一方、寸分の狂いが今後の計画に大きな影響を及ぼす可能性もあるため、決して疎かにはできない。

そのため、多少時間がかかっても丁寧に行わなければならないのだが、手動での計測では使い手の習熟度に精度が依拠する点も問題である。

こういった計測作業に関する問題を解決するため、誕生したのが「VH-80SE」である。ハンディタイプのレーザー計測で、寸分の狂いのない測定が実現するだけでなく、迅速に測定を終えられるという強みも魅力のプロダクトだ。

巻尺が持つ課題を一挙に解決

これまでの測定の常識といえば、歩いて距離をカウントするという方法だ。巻尺を使っての測定は汎用性が高いため、あらゆるシーンで使用することはできるものの、ゼロ地点から測定距離まで尺を伸ばす必要があるため、そのために人が歩いてセットしなければならなかったのだ。

また、巻尺で正しく計測を行うためには、二人がかりで実施するケースも多いものだ。一人が計測地点まで巻尺を伸ばしている間、もう一人がゼロ地点で巻尺を押さえておかなければならず、人手のかかる作業であった。

一人で実施する場合にも、何らかの固定手段がなければ正確な計測は難しかったため、やはりその使い勝手には問題があったものである。

そこでVH-80SEでは、一人でも大きな空間を手軽に測定できるよう、レーザー計測を採用している。計測ボタンを押すとレーザーが照射され、瞬時に計測を完了してくれる。

VH-80SEが特徴的なのは、レーザーは片方向だけでなく、両端から照射される点にある。レーザー計測機はこれまでも様々な商品が販売されてきたが、その多くは一方向に照射される製品が一般的だった。

レーザーが双方向に照射されるのは、ユーザビリティを高めるためという意味合いが強い。計測を行う上で発生する作業は、主に2ステップ存在する。一つ目のステップはゼロ地点まで移動し、測定器を固定すること、そして二つ目に、計測地点まで計測器を移動させることだ。

しかしVH-80SEの場合、レーザーが双方向に照射されるため、ユーザーは移動する必要は発生しない。測定したいラインの上に立ち、測定ボタンを押すだけで計測は完了となる。

これまで数分かかっていたであろう計測作業は、ものの数秒まで短縮する事ができる。計測は地点を変えて何度も行うことを考えると、この短縮効果は決して無視できないところだ。

レーザー計測と巻尺のメリットを兼ね備える万能デバイス

また、実際に測定される数値は左側のレーザーの数値と右側のレーザーの数値で分かれて表示される。合算した合計値ももちろん表示されるので、シーンに合わせて数字を確認する事ができるのは嬉しいところだ。

レーザーで測定できる長さは最大で80メートルにものぼる。そのため、大きな倉庫での作業や、大規模な建設現場でも十分に運用する事ができるタフネスも魅力のひとつだ。

これまで広大な計測となると、いくつもの巻尺を使用して計測したり、一つの巻尺を少しづつ使って距離を測定したりする事が求められてきた。VH-80SEであれば一台で、なおかつ数秒で測定する事ができるので、広い空間で使用するほどその効果は大きいと言えるだろう。

また計測する数値は、リアルタイムで確認することもできるので、歩きながら目的の数値を目指したり、距離の微調整を行うのも容易だ。

計測ボタンを押して結果を表示するだけでは、巻尺ならではの使い勝手を再現することはできない物だが、VH-80SEであれば、完全に巻尺にとって代わる存在となるだろう。立体物の測定も容易に行えるので、巻尺以上のパートナーとして活躍するはずだ。

VH-80SEは現在Kickstarterで注文を受け付けており、109ドルの出資で本体を一台購入する事ができる。価格がリーズナブルであるため、民間用から産業用まで、あらゆる分野のニーズに応えてくれるだろう。